- Anyの自主企画イベント”take me HOME”、今回で5回目になるわけですが、元々イベントを自分達で企画しようとなったのは何故だったんですか?
工藤:最初は長い時間演奏したいってことでしたね。普段ブッキングのイベントとかだと30分とかで終わりじゃないですか。それって単純に自分だったら見たい人がいくつか重なれば行くけど、そうじゃなければなかなか行かなくなっちゃうから。自分達の企画だったら長い時間やれるからいいかなって。高校生の時とかは自主企画って簡単にやっていたんだけど、本格的にバンドをやるって決めてからそれを重いものに考えちゃって、「いざやるぞ!」みたいな感じになっちゃったんですよね。まぁ面倒くさいじゃないですか。一つイベント起こすっていっても、お客さん集めるための努力とか沢山のことが必要だから。
- 自分で責任を追わなくちゃいけないですからね。
工藤:そうなんです。イベントを作ることだけで生計を立てられるような会社を起こしてる人もいる訳だし、そういう意味では音楽をやってる人がちゃんとしたイベントを起こすっていうのはなかなか難しいと思うんですよね。だから僕らは楽しいことを楽しんでやるだけっていう風に捉えているんですけどね。演出がどうとかイベント自体のことになると僕らだけじゃ無理だから。だけどそこを工夫して、例えば今回もフライヤー作るにしてもちょっとお金かけて人と違うものを作ってみたりとか、そういう過程を経ていくことで、これだけのものを作ったんだから来て欲しいなって思ったり、音楽の部分だけじゃない楽しみも出来るんだなって思った。今回作ったフライヤーはたまたま出会ったファッションデザイナーさんにお願いしていて。
- 凄く可愛いデザインですよね。
工藤:落ちついた線の細いものがいいよねってことで作ってくれました。この後にあるイベントとワンマンでも同じ形のフライヤーを考えていて、集めてもらうと一枚のデザインになって、壁に貼れるようなものになってるんです。
- それはとても素敵ですね。”take me HOME”っていうタイトルはどこから?
工藤:「耳を澄ませば」が凄い好きで、その主題歌の「カントリーロード」の歌詞から取りました。
- leteで行っているイベントは”香辛料と微熱”とタイトルを変えていますよね?
工藤:最初は3.5とかしてたんですけど、小数点つけるのめんどくさかったんですよね(笑)。あとは工藤成永の個人の弾き語りでやることが多くなったので、変えた方がいいかなって。カレー好きが集まってくれると。
- (笑)
工藤:意味がないくらいがいいんですよね。僕は性格上色んなことをしっかりやっちゃうんですけど、そういう真面目なところが嫌いで。だからもうちょっと大雑把にしていこうと。大雑把に見せて、でもしっかりやってるのがいいかなって。
- 楽しく気楽にやってるように見えて、実際は頑張ってる感じ?
工藤:そうですね。気楽にやりたいんです。普通に音楽好きな人にすると、1本のライブを観に行くのって相当な楽しみだし、その楽しみにあんまり現実感焚き付けられてもなって。そういうエンターテインメントがあってもいいけど、僕はそういう人間じゃないから。
- 今回イベントで共演する2バンドについて印象を聞かせて下さい。まずはninohiraからも提案させてもらったヤーチャイカ。
工藤:今日ヤーチャイカ見ててもいっぱい発見がありましたね。(インタビューはヤーチャイカのライブ後に行われました)
- いい意味でどこにも属せないバンドですよね。凄くマニアックな部分とポップな部分が同居していて
工藤:あれを僕が歌ったらもっとラブソングになっちゃうと思うんですよ。ヤーチャイカのメロディーは泣けるところが凄くあるし、もっとスローな感じにしたら泣いちゃう人いっぱいいると思うんだけど、そこをああいう捻くれた感じで見せているところが、同じ音楽をやっている身としてはかっこいいなって、ずるいなって思っちゃいますよね。
- Anyから推薦してもらったGOOD BYE APRILはどんなバンドですか?
工藤:本当無邪気ですね。ボーカルの倉品くんは少年のような心を持っていて、ベースの女の子は少し暗い感じなんです。それで彼もベースの子も歌詞をつけるから、彼の書く開放的なメロディーに暗めの歌詞がつくと凄いミラクルが起きるんですよ。基本的なバンドのスタイル、メロディーのセンスは、非常にポップで突き抜けてます。これから僕らが活動していく中で脅威な存在ですね。あと倉品くんは僕と骨格が似てるので、骨格兄弟っていうのをやろうかなと。
- (笑)。出演してもらう人はどんな基準で声をかけてますか?
工藤:純粋に僕らが一緒にやりたい人、見たい人ですね。GOOD BYE APRILは去年ツアーも一緒にまわって、でもその後長い時間一緒にやることがなかったのでこの機会に出来たらなと。
- 1月以降、Anyのバンドとしてのライブは少し間が空いてますが、今のAnyはどんな感じですか?
工藤:明らかにグルーヴは良くなってますよね。僕も細かいことあんまり言わなくなってきたし、バンドと弾き語りどちらもやってるけど、その違いっていうのも意識しなくなってきました。ここが違うんだってことよりも、自分が好きなことをどれだけその場所で表現出来るかってことだけに集中しようと思って。結局どんなに暗い人でもみんなポップは好きだから。自分がどれだけポップなものを作れるかってことだけ考えようかなぁって。昔はポップなものが出来ると嫌だとか言ってたけど、その抵抗もなくなった。
- あるものは受け入れようって感じになってきてるんですかね。
工藤:否定はなくなりましたね。でもあんまり器用にもやりたくないんですけどね。ちゃんと本物であるためには器用すぎるのは良くないと思って。いい意味で色んなことを大雑把に出来たらいいなって思うんですけどね。だって辛いし、色んなことが。もちろん楽しいことも沢山あるけど。でも僕、前より明るいなって思うんです。
- 前より社交的になりましたよね。もっと閉じてましたものね。
工藤:まぁね。
- (笑)。8日のイベントはどんな感じになりそうですか?
工藤:ライブハウスに行って生の音楽を感じるっていうのはこれなんだよっていうことは見れると思いますね。全く知らないバンドを見て、結果これは私の好みじゃないなって思うのも大事だなって思ってて。もちろん好きになってくれたらいいし、そう思ったら聴き続けて欲しいですけどね。CDばっかり聴いてて単純にライブってものを知らない人にも見て欲しいですね。おいでって。
- Anyファンの人には?
工藤:そうですねぇ。その日僕は可愛い服、おしゃれな服を着ようかなって思ってますね。
- (笑)
工藤:あとは『夏のいかだ』ってまだやったことのない新曲もやろうと思ってます。以前より音がかっこよくなってると思う。ツアー経てワンマンやって、これから1年のことに向かっていくっていう姿勢が一つ一つ見えると思うから、その僕らの姿勢を感じ取って、ライブってものをもっと楽しんで欲しいなって思いますね。僕らのお客さんって音楽をちゃんと聴いてくれるんですよ。音楽をちゃんと受け取るっていう姿勢を持った人達が集まってくれてると思うのですけど、その窓口をもっとガバッと開きたいなって気がしてます。
- 当日楽しみにしています!ありがとうございました。
●06/22(土)下北沢CLUB Que
Any presents
"take me HOME vol.7" -ONEMAN-
OPEN18:00 / START19:00
前売り料金:¥2,500
当日料金:¥3,000
*別途ドリンク¥500
※3/8(金)下北沢CLUB Queのライブからチケット販売を予定しております。
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*別途ドリンク¥500
※3/8(金)下北沢CLUB Queのライブからチケット販売を予定しております。